相続・遺言についてQ&A

Q1.相続と遺言の違いは何ですか?

A1.どちらも自分の死後、残された財産を誰に承継させるかという民法上の規定になりますが、相続は法律上当然に相続人(遺族)に財産が承継される規定であり、遺言は故人の生前の意思に基づいて財産が承継される規定です。

Q2.遺贈と死因贈与の違いは何ですか?

A2.遺贈は遺言による贈与なので、贈与する者が一方的に意思を示せば足りる(単独行為)のに対し、死因贈与は贈与する者の死亡によって贈与する旨を、贈与する者ともらう者との間で合意(契約)をする必要があります。そのため、死因贈与で受け取り拒否をすると、債務不履行となります。また遺贈は、遺言による贈与ですので遺言書の作成が必要になりますが、死因贈与は必ずしも書面によってする必要がありません(最判昭和32年5月21日)。

Q3.遺言書は何歳から作成することができますか?

A3.満15歳以上で意思能力があれば、単独で遺言書を作成することができます。成年被後見人の場合は、本心に復していれば2人以上の医師の立ち会いを得て、単独で有効な遺言をすることができます。意思能力の無い場合の遺言は無効になります。詐欺又は強迫による遺言は取消すことができます。

Q4.遺言に有効期限はありますか?

A4.遺言には有効期限はありません。しかし身分関係・財産関係に変化があったときには、遺言を書き換えることが必要になります。例えば、遺言作成後に離婚した場合、そのままにしておくと、離婚した妻にも財産を分けることになりますし、また遺言に記載した不動産を生前に売却してしまった場合などです。

Q5.遺言書を書くメリットって何ですか?

A5.遺言書を遺しておけば、遺した財産の分け方について、あなたの考えが尊重されます。よって相続人同士でもめごとなどがなh2>り、話合いに時間を費やさなくてよくなります。さらに遺言書を書く事によって自分の気持ちも整理され、周りの人にもあなたの想いが伝わります。遺言をすることによって円満で明るい相続につながるのです。

Q6.遺言書を作った方がいい人とはどんな人ですか?

A6.夫婦間に子どもがいらっしゃらない方は、遺言書を書いておくことをお勧めします。夫婦間に子どもがおらず、夫婦のどちらかに兄弟姉妹がいると、兄弟姉妹も相続人になります。相続財産が持ち家のみの場合は、売ることにも成りかねませんから、遺言書を書いておいた方がいいです。兄弟姉妹には、遺留分減殺請求権はないため、遺留分を請求される心配もありません。

Q7.孫に遺産をあげたいのですが?

A7.一番確実な方法は、遺言を残しておくことです。お孫さんが相続人でない限り、遺言がないと残すことができません。

Q8.私には子供が2人おり、その1人と同居しているのですが、兄弟の仲がとても悪く、私が死んだ後のことが心配です。どうすれば、相続関係などがスムーズにいくでしょうか?

A8.遺産分割協議によって、ご自身が財産をもらわないこととする事が可能です。また家庭裁判所に申出て、相続放棄の手続きをするという選択肢もあります。相続はプラスの財産(現金・預貯金・不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借金)も引き継ぐことになります。もし、プラスの財産よりマイナスの財産が多ければ、相続放棄の手続きを考えた方がいいかもしれません。相続放棄は、被相続人が亡くなってから「3か月以内」というタイムリミットがありますので、もし財産の内容が分からなければ早急に調査し、対応を決める必要があります。

Q9.パソコンで遺言書を作成しても大丈夫ですか?

A9.自筆証書遺言の場合は、内容のすべてを「自筆」で書くことが必要です。

Q10.書く内容に決まりはありますか?

A10.遺言を残す人が、遺言書の全文、日付、氏名を自筆で書き印鑑を押します。住所は無くてもよいですが、書いた方がよいでしょう。また自筆証書および秘書証書は必ず封印してください。

Q11.遺言書に押す印鑑は実印でないとダメですか?

A11.自筆証書遺言、秘密証書遺言の場合は、認印でかまいません。

Q12.自分で遺言を書くとなると、法的に正しいものを作れるか不安があるのですが?

A12.公証人に遺言書を作成してもらう「公正証書遺言」という遺言方法があります。こちらの方法で作成されると、無効になる恐れがないのでいいかと思います。ぜひご相談ください。

Q13.遺言者が寝たきりで公証役場まで出向けない場合は、どうしたらよいでしょう?

A13.遺言者の依頼によって、入院先の病院や自宅に出張してもらうことができます。

Q14.公証役場はどこにありますか?

A14.東京であれば、中野をはじめ霞ヶ関・丸の内・渋谷・新宿・池袋など45ヵ所にあります。

Q15.公正証書遺言の場合も自筆証書遺言と同様、認印でいいのですか?

A15.この場合は、遺言者は実印が必要です。証人2人は、認印でかまいません。

Q16.一度書いた遺言を後で変更したくなったらどうするのですか?

A16.変更した場所を示し、押印し、変更したことを付け足して書き、その場所に署名をします。

Q17.夫婦2人で遺言を残すことはできますか?

A17.遺言は、あくまでも本人の意思による必要があるので、共同ではできません。

Q18.遺言者が亡くなった後、遺言が見つかった時は、勝手に開けて見てもよいのですか?

A18.公正証書遺言以外の遺言書が見つかった場合は、亡くなった方が住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所に、遺言書検認の請求をしなければなりません。また封印のある遺言書は、裁判所で相続人かその代理人の立ち会いのもとで行わなければなりません。

Q19.遺言に書き方はありますか?また、その遺言には何を書けばよいのでしょうか?

A19.普通方式遺言には、(1)自筆遺言証書(2)公正証書遺言(3)秘密証書遺言の3種類があります。

(1)自筆遺言証書

遺言者が自分で遺言の全文・日付・氏名を自書し、押印する遺言の方式。日付・氏名・押印のひとつでも抜けると無効となり、パソコンや音声で録音したものは自筆証書には認められません。押印は、遺言者自身の印であれば、実印でなくても、また拇印でもかまいません。自筆証書遺言には家庭裁判所の検認手続きが必要です。遺言書の内容・存在を秘密にでき、作成も簡単ですが、変造や滅失、相続発生時に遺言書が発見されない恐れがあります。また、要件不備による無効、内容のあいまいさによって紛争の恐れもあります。 

(2)公正証書遺言

証人2人の立会いのもと、公証役場にて公証人が遺言者の意思を文書にして作成する方法です。公正証書遺言は「原本」「正本」「謄本」が作られます。「原本」は公証役場で保管され、「正本」「謄本」は遺言者に交付されます。変造・滅失の恐れがなく、無効になる恐れもない最も安全な方法ですが、若干の費用がかかります。公正証書遺言のメリットは、他の遺言方式と違い家庭裁判所の検認がいらない点です。 

(3)秘密証書遺言

遺言者が遺言内容を書き(代筆・ワープロ可)、署名・押印して封印した後、公証人と2人以上の証人が単に署名・押印していく遺言内容を秘密にしておきたい場合の遺言方式。公証人や証人は中身の確認はしていないので、記載方法に誤りがあると(遺言書の印と封印に用いた印が違っているなど)無効です。なお秘密証書遺言として無効であっても、遺言者が全文を自書し、日付を記載しているなど自筆証書としての形を整えている場合には、自筆証書遺言として有効になります。

※3つの普通方式のメリット・デメリット

・自筆証書遺言は自分一人で作成できるので簡単で費用もかからないのが長所ですが、記載ミスがあると無効になってしまったり、遺言書の滅失・偽造・変造のおそれがあり、検認が必要だという短所もあります。

・公正証書遺言は、遺言の存在と内容が明確であり、形式の不備によって無効となることはありません。また原本が公証役場に保管されているため、滅失・偽造・変造の心配もいりません。検認を受ける必要もないというメリットがあります。デメリットとしては、費用がかかる点や遺言の内容を秘密にできない点です。

・秘密証書遺言は、内容を秘密にしておくことができますが、手続が複雑であり、費用もかかり、検認が必要という短所があります。

自筆証書遺言は作るのは楽だけど、もらう方は「大変」
公正証書遺言は作るのは手間だけど、もらう方は「楽」
ですので、遺言書を作成するのであれば、公正証書遺言をオススメします。

Q20.父が亡くなりました。遺産を相続するにはどのような手続きをすればよいのでしょうか?

A20.概ね次の手順で手続きをします。詳細はご相談ください。
(1)まずは、遺言がないかご確認ください。遺言があれば、遺言に基づく遺産分割を行う必要があります。ない場合には、次の手順に進んでください。
(2)お父様の出生から死亡までの戸籍を調査し、相続人を確定します。
(3)法定相続分の割合で相続するのか、相続人全員による遺産分割協議に基づく割合で相続するのか、相続人で決定します。
(4)法定相続分による相続の場合は、上記(2)の戸籍などの公的証明書類を添付して分割の手続きを行います。遺産分割協議による相続の場合は、上記(2)戸籍などの公的証明書類と遺産分割協議書の添付が必要です。
(5)遺産の種類ごとに、下記の場所で手続きを行い相続手続きが完了します。・不動産→管轄の法務局へ・自動車→国土交通省の全国の運輸支局へ・預貯金→金融機関へ・現金 →相続人による分割 

Q21.法定相続人の順位は、決まっているのですか?

A21.はい、決まっています。配偶者は、常に相続人となります(内縁の妻は対象となりません)第1順位
子養子も相続人です。(養子は実親からも相続できます。)子には、胎児を含みます。第2順位 直系尊属子供がいない場合に相続人となります。(被相続人に近い者が先)第3順位 兄弟姉妹子供も直系尊属もいない場合にだけ相続人となります。

法定相続分
配偶者 1/2 子 1/2
配偶者 4/3 兄弟姉妹 1/4
配偶者 2/3 直系尊属 1/3

※なお、非嫡出子の相続分は嫡出子と同率になりました。(平成25年9月5日以後に被相続人が死亡した事案に適用)平成25年12月5日、民法900条の一部を改正する法律が成立し、非嫡出子の相続分が、嫡出子の相続分と同等となった(同月11日公布・施行)。

Q22.自分の兄が亡くなったのですが、兄には奥さんと子どもがいます。その場合妹である私は、兄の遺産をもらえますか?

A22.もらえません。兄弟姉妹の相続の順位は3番目で、この場合奥さんつまり配偶者の方と、第一順位のお子さんがいらっしゃるので、法定相続分では、もらうことができません。

Q23.先日夫が亡くなりました。私には娘が二人います。そして夫のお母様はご健在です。遺言はないようです。現金が1000万あります。この場合、私と子どもはいくらもらえるのでしょうか。

A23.奥様が500万、お子様が500万(一人あたり250万づつ)です。旦那様のお母様は、この場合相続人にはなりません。

Q24.私は妻子のある人とお付き合いしておりました。ただ、その人と奥様は別居中で、奥様が応じてくれさえすれば、すぐにでも離婚を、と考えていました。そのため私たちは内縁関係のまま一緒に暮らしていました。その矢先、彼が不慮の事故で亡くなってしまったんです。突然のことだったため、もちろん遺言書はありませんでした。この場合私には彼のものを相続する権利はありませんか?

A24.そうですね。彼が遺言書を残していれば、話は変わってきますが、そうでない場合、いわゆる「愛人関係」に相続権は発生しません。

Q25.両親は離婚していて、私は母に引き取られました。父は再婚し、再婚相手との子どももいます。つい最近その父が亡くなったのですが、戸籍も違うし、再婚相手の子どももいますし、私は相続人にはなれませんよね。

A25. Dさんは法定相続人です。この場合離婚なさったお母様に相続権はありませんが、Dさんには相続権があります。

Q26.未成年の子どもには、相続は関係ないですか?

A26.いいえ、未成年のお子様にも相続の権利はあります。遺言書がないと、未成年の子の場合は家庭裁判所で特別代理人の選任を申立てる必要があり、その特別代理人と遺産分割協議をすることになります。

Q27.行方不明の者がいる場合は遺産分割できないのでしょうか?

A27.行方不明の相続人がいる場合、遺言書がないと戸籍の附票を追って、行方不明者の現住所を確認します。それでも行方が分からない場合は、家庭裁判所への申立てにより失踪宣告してもらう方法と、不在者の財産管理人を選任してもらう方法があります。

<生存はしているが居所が分からず探しだせない場合 >

家庭裁判所に不在者財産管理人の申立てをし、不在者財産管理人が行方不明の相続人の代理人として遺産分割協議に参加することになります。※遺産分割協議に参加する場合には権限外行為許可を得る必要があります。

<生死不明の場合>

失踪宣告の申立てを家庭裁判所に起こすことができます。失踪宣告の申立てにより以下の場合に法律上死亡したものとみなされます。
(1)不在者の生死が7年間不明のとき、その期間満了時。
(2)戦地や沈没した船舶に乗船していたり、その他死亡の原因となる危難に出会ったものが、戦争終了、船舶沈没または危難の去った後1年間不明のときは、危難の去った時。
失踪宣告が認められれば法律的に死亡したとみなされますので、行方不明者抜きで(代襲相続者がいれば、代襲相続者が参加して)遺産分割協議を始めることができます。

Q28.内縁関係だったのですが、遺産を相続することができますか?

A28.内縁関係は、婚姻の届出がなされていない為に民法上の「配偶者」に該当しないため、相続権は認められません。内縁関係の妻(夫)に財産を遺したい場合、遺言を活用されることをお勧めします。

Q29.養子にいっても実父母の遺産は相続できますか?

A29.養子にいっても、実父母の遺産に関しても相続権はあります。ただし特別養子である場合には、実親の相続権はありません。

Q30.相続人がいない場合どうしたらいいですか?

A30.介護などでお世話になっている方(福祉施設など)がいて、お礼の意味を込め、財産を相続させたい場合は、遺言書で「遺贈させる」と遺しておくことをお勧めします。相続人がおられない場合、残された相続財産は、国のものとなります。

Q31.自分は財産はいらないけれど、それでも相続放棄の手続きをしなければいけないのでしょうか?

A31.遺産分割協議によって、ご自身が財産をもらわないこととする事が可能です。また家庭裁判所に申出て、相続放棄の手続きをするという選択肢もあります。相続はプラスの財産(現金・預貯金・不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借金)も引き継ぐことになります。もし、プラスの財産よりマイナスの財産が多ければ、相続放棄の手続きを考えた方がいいかもしれません。相続放棄は、被相続人が亡くなってから「3か月以内」というタイムリミットがありますので、もし財産の内容が分からなければ早急に調査し、対応を決める必要があります。

Q32.相続の開始前でも相続の放棄はできますか?

A32.相続放棄は相続の開始前にはできませんので、相続の開始前にした相続放棄は無効になります。生前に話し合って財産をあげない約束をしたとしても、法律では有効ではありませんのでお気を付けください。もし生前に財産の分配について決めたいことがあるときは、遺言を活用されることをお勧めします。

Q33.代襲相続とはなんですか?

A33.相続人である子又は兄弟姉妹が相続の開始以前に死亡し、又は欠格・廃除により相続権を失った場合において、その者の子が代わって相続人になることです。

Q34.相続人である父が相続放棄をしました。子の私は代襲相続できますか?

A34.相続人が相続放棄したときは、代襲相続できません。

Q35.みなし相続財産は、どういう財産をいうのでしょうか?

A35.本来は相続財産でないものを、被相続人の死亡を原因として、相続人のもとに入ってきた財産を、税法上みなし相続財産として扱うもので、具体的には生命保険金・死亡退職金が該当します。

Q36.父が、第三者に全財産を譲るという遺言を残して亡くなりましたが、子供である私には、父の相続財産を少しも取得できないのでしょうか?

A36.死者の財産に対する遺族の期待を保護する制度として遺留分がありますので、遺留分の範囲で取得することができます。兄弟姉妹以外の相続人すなわち配偶者、子、直系尊属が遺留分お権利者になります。代襲相続になる場合の代襲者も含まれます。遺留分の割合は、相続人が父母(直系尊属)のみの場合は相続財産の1/3、その他の場合は相続財産の1/2となりますが、兄弟姉妹に遺留分はありません。[法定相続分×1/2又は1/3]

Q37.いつまでも遺留分を請求できことはできますか?

A37.遺留分減殺請求権を行使すべき期間は限られており、遺留分権利者が相続の開始および減殺すべき遺贈又は贈与のあったことを知ったときから1年(時効期間)、相続開始のときから10年(除斥期間)が経過すると請求できなくなります。

Q38.では、逆に遺留分を放棄することもできますか?

A38.遺留分を放棄することはできます。
相続開始前の放棄:家庭裁判所の許可が必要。
相続開始後の放棄:自由にできます。

Q39.先日主人が亡くなりました。主人がなくなった現在でも、借家に住むことができるのでしょうか?借主は亡くなった主人だったので、もし大家さんから出て行くように言われたら、出て行かなければなりませんか?

A39.出て行かなくて大丈夫です。家を借りる賃借権は相続財産ですので、あなたが相続放棄等をせずに相続されているのでしたら、たとえ家主から出て行くよう申出があったとしても、相続した賃借権を持って対抗できます。
しかし内縁の妻など、法律上夫婦関係にない場面は一概にいえません。

Q40.私達夫婦には子どもがいません。私名義の不動産(土地・建物)および預貯金があり、私が死んだ後は妻に譲りたいと考えています。私の両親はすでに亡くなっており、私の兄弟は4人です。妻一人に私の財産を相続させることはできますか?それとも生前に贈与した方がよいのでしょうか?

A40.法定相続になりますと、配偶者が3/4、残りの1/4をご兄弟で配分することとなります。ご兄弟の方が相続権を主張した場合、不動産を持分で所有するか、売却したお金を分配することになってしまいます。だからといって、税金の面から考えても「(生前)贈与」は得策でないと思われます。今回の場合であれば「妻に、すべての相続財産を譲る」と、遺言することをお勧めします。(財産が特定できないと、遺言が無効になる可能性があるので、それぞれ具体的に書く必要があります。)兄弟には「遺留分」を主張する権利がありませんので、遺言はそのまま有効となります。

Q41.生命保険の保険金は相続財産に含まれますか?

A41.生命保険金で受取人が指定されている場合、生命保険金は最初からその受取人の財産とされ、遺産の対象にはなりません。受取人は、他の相続人の同意がなくても、保険金の請求をすることが可能です。遺産ではありませんので、仮に相続放棄をしていても、請求することが可能です。受取人が被相続人になっている場合には、相続財産になりますので遺産分割の対象になります。相続放棄した場合には受け取ることができません。
※生命保険金は遺産分割の対象にならないときでも、みなし相続財産として相続税の対象になることがあります。

Q42.では、生命保険金の死亡時の受取人を、単に相続人としたり、配偶者又は具体的な名前を挙げ、受取人を指定している場合と、受取人を指定していない場合に、違いはあるのですか?

A42.原則的には受取人として指定された者が取得するのであって、生命保険金は相続財産には含まれません。(ただし、相続税法上、みなし相続財産として取り扱われます。)しかし、受取人を指定せずに死亡したときには、相続順位に従った相続人が取得します。

Q43.遺産分割とは何ですか?

A43.被相続人が、遺言を残さずに亡くなってしまった場合に取られる手続きの1つです。どの財産を誰が引き継ぐか、話し合いで決めます。内容を証明するために『遺産分割協議書』を作成しましょう。

Q44.親の面倒を見てくれていた兄弟に、親の財産を全てあげたいのだけれど?

A44.相続人全員で話し合いのうえ、遺産分割協議を行ってください。そうすれば、相続人のうちの1人に財産を全てあげることも可能です。

Q45.遺産分割協議がまとまらないときはどうすればいいですか?

A45.当事者間の遺産分割協議がまとまらないときは、第三者の公的機関である家庭裁判所に調停、または、審判の申立てをする方法があります。

Q46.遺産分割後に別の遺産がでてきました。どうすればいいですか?

A46.遺産分割後、別の遺産があることがわかったら、その遺産についてのみ、遺産分割協議を開催することになります。ただし、新しく発見された遺産が、先にした遺産分割協議に重大な影響を及ぼすような場合には、先にした遺産分割協議が無効になることもあります。

Q47.相続手続きに期限はありますか?

A47.相続手続きには期限を設けられているものもあります。
期限(相続開始から)
相続放棄・限定承認 3か月以内
所得税の準確定申告 4か月以内
相続税の申告
10か月以内
※預貯金や保険の請求権などは、時間の経過により請求権を失うことがあります。
※不動産の相続登記などは特に期限がある手続きではありませんが、長期間そのままにしておくと、権利関係が複雑になる場合があります。

相続人間

市町村役場

税務署

裁判所

遺留分減殺請求

死亡届出(7日)

準確定申告(4か月)

相続放棄(3か月)

(侵害されたことを知ったときから1年以内又は相続開始のときから10年以内に行使)

国民健康保険(14日)

相続税の申告(10か月)

限定承認(3か月)

Q48.不動産を相続したら何をしなければいけませんか?

A48.名義を相続した人に変更します(相続登記)登記をしなくても相続人としての権利はありますが、相続登記をしないと自分名義ではないので、相続した不動産を売却できないなどの問題が生じる可能性があります。

Q49.相続登記に期限はありますか?

A49.相続登記は、いつまでにしなければならないという期限はありません。しかし、長い間相続登記をしないで放置しておくと、相続の相続が発生するなどして権利関係が複雑になり、余分な費用や時間がかかることになりますので、できるだけ早く済ませた方がいいです。

Q50.土地・建物の権利の状態が分かりません。

A50.法務局において登記事項証明書を取得すればわかります。土地・建物がどこにあり、どれくらいの広さで、どのような用途のものか、また所有者が誰か、ということが記載されています。

Q51.不動産が遠方の場合の手続きはどうすればいいですか?

A51.郵送で登記手続きをすることが可能です。郵送で申請する場合、登記所に持参して登記申請を行うときと同様の書類を準備し、返信用封筒とともに書留郵便で、管轄の登記所に送付することになります。

Q52.不動産を売却する場合、故人名義で売却できますか?

A52.不動産の売却をする場合には、相続登記を省略することはできません。故人の名義から相続人名義にした後でないと売却はできません。

Q53.権利証が見つからない場合でも相続登記できますか?

A53.相続によって名義変更をする場合には、権利証がなくても手続きをすることができます。相続登記は相続人からの単独申請であり、権利変動の真実性は戸籍謄本などで確認するため、権利証の提出は基本的に不要です。