戸籍の取り寄せ

戸籍の取り寄せ

家族の一人が亡くなった。そんなとき、残された家族にはすることがたくさんあります。
死亡届の提出、年金受給停止の手続き、不動産の名義変更、遺産分割協議などなど。
その中でも苦労するのが「戸籍の収集」ではないでしょうか。

どこに何を請求したらいいの?
改製原戸籍って何?
何この戸籍、字が全然読めない!!


相続手続きの中で、戸籍は重要な位置を占めます。というのも、「不動産の名義変更」「亡くなった方名義の預貯金を動かす」などを行うとき

・亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍
・相続人の方全員の現在の戸籍
・亡くなった方、相続人の方の住民票(ケースによる)

これらが必要となってくるからなのです。
戸籍は時代によって大きく異なります。現在の戸籍を取ると、A4判の横書きスタイルでしょう。(平成6年改製を行っている役所の場合)明治の戸籍を見ると、今の「筆頭者」部分が「戸主」になっていたり、戸籍に入っている人数の多さに、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

ここでは大正生まれの方が亡くなった例で、戸籍を追うことにします。A君にも登場してもらい、皆さんの代わりに色々と質問をしてもらいましょう。それでは見ていくことにします。

1、 亡くなった方の現在の戸籍を本籍地から取り寄せます。

A:ねぇねぇ先生、まず、戸籍を追うってどういうこと?
本籍の役所に請求したら、生まれてから死ぬまで、全部出してくれるんじゃないの?

先生:A君。そこの役所から、本籍地を動かしていなければ、出してもらえるね。でも大抵は、1度や2度本籍地をうごかしているんだよ。

A:例えばどんなときに本籍地を動かすの?

先生:結婚をして今までの本籍地とは違う場所に戸籍を作った場合や、本籍地の管轄外に引っ越しをした場合(引っ越ししても本籍地は動かさなくても良い)などだね。ちなみに引っ越しをして本籍地が変わった場合「転籍」というよ。

2、戸籍事項(何故この戸籍ができたのか、について書いてある部分)を見ると、次に何を取れば良いかがわかります。ここには戸籍改製と書いてありますから

A:ちょっとちょっと待って。戸籍改製ってどういうこと?

先生:それを今から説明しようと思ったんだよ。ここの改製というのは、『今までの戸籍がコンピュータ化された。』という意味なんだ。役所によってはまだコンピュータ化されていないところもあるから、そういうところは現在の戸籍で見たA4判の戸籍はないんだ。このケースだと次にとる戸籍は「改製原戸籍」だよ。改製される前の戸籍という意味だね。

A:もしかして、他にも改製される理由ってある?

先生:いいところに気が付いたね。そうなんだ。様々な理由で今までに何度も改製が行われてきているんだよ。改製される前の戸籍のことをみんな「改製原戸籍」というんだ。

3、A4判以前の戸籍事項は、本籍が書いてある左隣にあります。この場合、転籍となっていますから、記載されている住所地が、次に取るべき戸籍の本籍地で、そこに請求することになります。

A:あ、さっき話してた「転籍」だね!

4、戸籍事項を見てみると、この戸籍が婚姻によってできたことがわかります。次に取る戸籍は、その方がどこの本籍地から入ってきたのかを見ればわかります。

5、生まれた年より、戸籍ができた年のほうが昔であれば、遡れたことになります。

A:先生!!この戸籍、字が読めません。

先生:昔の戸籍は手書きで、達筆すぎて読めない場合もあるんだよ。そんなときは、取り寄せた役所に、どう読むのか聞いてみよう。

A:ねぇねぇ先生、ぼく、戸籍がわからなくなる理由がわかったよ。戸籍には何人かが入っているよね。でも、追っていくのは一人。調べてる人が筆頭者の戸籍もあれば、生まれたころは違う人が筆頭者。色々な情報から、必要な情報を絞り込まなきゃいけない。それがわからなくなる原因じゃないかな。

先生:そうなんだよ。それに、昔の戸籍には、合併などで今はない市区町村がのっていたりして、どこに請求したらいいか、調べなくてはいけないんだ。

戸籍を追う際のポイント

・誰について調べているのか、常に意識する。
・遡っているのか(死亡から出生のように)、未来に向かって調べているのか(出生から死亡のように)
を意識する。
・戸籍事項を注意して見る。

<相続手続に必要な戸籍謄本一式を取り揃えるまでの流れ>

免許証やパスポートの申請、資格の登録、就職や婚姻届の際など、役所に自分の戸籍謄本(抄本)を申請されたことは、皆さんもあるかと思います。きっと戸籍取得自体、そんなに大変ではなかったかと思います。ですが・・・相続手続きの際の戸籍収集の作業は、一筋縄ではいかないのです。

下に挙げたケースで詳しく見ていきましょう!

ケース:<父が亡くなり母と子供2人の合計3人が相続人となる場合>

①はじめに、自分の本籍地のある役所に行き自分自身の戸籍謄本を取得します。

②続いて、父の最後の本籍地がある役所に行き父の出生から死亡までの戸籍謄本を請求します。
ただし、自分の本籍地以外の役所に対しては、亡くなった父と自分が親子であることを証明するために自分の現在の戸籍から父に至るすべての戸籍を取得し、かつそのコピーを添付した上で申請をしていかなければなりません。
また父が生涯、転籍をしていなければ、一度の請求で出生から死亡までの戸籍すべてが揃えることができますが、そういったケースはまれで多くの方が引っ越しや婚姻などを機に転籍をされています。
戸籍事務は各々の市区町村が行っているため、それぞれの本籍地を管轄する役所に請求することとなり、
転籍を繰り返していれば、その分1つ1つの役所にそこに至るまでの戸籍のコピーを添付して請求していかなければなりません。

③そのため転籍があった場合、転籍以前の本籍地を管轄している役所に行き、父の出生までの戸籍謄本を請求していくことになります。
転籍を繰り返していた場合には、この作業を何度も行わなければなりません。
以前、当事務所で扱ったケースでも10回以上転籍されている方がいらっしゃいまして、戸籍の取得だけで3カ月以上もかかってしまったことがあります。この作業をもしご自身でやられると半年、あるいはもっと時間がかかってしまうかもしれません。

父の出生から死亡までの戸籍すべてが揃えることができれば終了になります。

④最後に、相続人全員(今回のケースでは、母と子2人)の現在戸籍を集めて相続手続に必要な戸籍謄本一式を取り揃えたことになります。
…といったように時間と手間がかかる煩雑な作業になります。
特にそれぞれの本籍地を管轄する役所に申請しないといけないので、遠方の役所に請求しに行くことになると大変ですね。役所の窓口に直接行って請求する以外に、定額小為替を同封して郵送で請求することもできますが戸籍謄本が届くまでに数日~1週間以上日数がかかります。
また戸籍には、婚姻や離婚さらには養子縁組や認知など簡単に他人には知られたくない個人情報が詰まっていますので、他人の戸籍は取れません。
取れるのは、自分と自身の配偶者・直系尊属(父母・祖父母)・直系卑属(子・孫)の戸籍だけです。
兄弟姉妹の戸籍でさえ、個人情報の取り扱いが厳しいので委任状がなければできません。
一般の方が亡くなった人の出生から死亡時までの戸籍を集めていくのはやはり大変ですね。
この点、行政書士などの国家資格者は、一般の方よりもスムーズに戸籍請求ができる方法がありますので、
ぜひ私達、行政書士にお任せください!